『ホビット』鑑賞 映画館比較 ― 2013/02/01 11:43
12月14日に劇場公開された映画『ホビット 思いがけない冒険』は、二月に入った今、夜遅く一日一回のみのとか、ちょっと主婦には無理な時間帯のみ上映になってしまいました。
というわけでこの一ヶ月半、リチャード・アーミティッジ演じるトーリン・オーケンシールド様に会いたくて、映画館に通いつめた日々にもとうとう終わりが来ました。
あ〜、でもなんて幸せな一月半だったことでしょう!
大画面でリチャードの美しい目にときめき、すばらしい演技に心高鳴り・・・
そしてあの声。
♥♥♥
リチャード、本当にありがとう!
ちょっと人には言えないほどの映画館通いをした私、『ホビット』の映画を鑑賞した映画館の比較をしてみたいと思います。
第二部以降、どこで『ホビット』を観るかの参考にしていただければ。
といっても東京近郊にお住まいの方、限定になってしまいますが。
まず最高の映画体験、ダントツのベストは:
豊島園のIMAX HFR 3Dでした!
今回のピーター・ジャクソンの映画は、48fpsというハイフレーム高画質の3Dが「売り」だったわけですが、画面の隅々までバチッとピントが合った、ものすごく鮮明な映像、これが命なわけです。
豊島園のIMAX HFR3Dは、明るく映像も最高にシャープでした。そして、他のIMAXシアターと比べて抜きん出ていたのは、3Dの奥行き感です。
これがものすごいダイナミックな感覚を生み、劇場体験を心底楽しめるものにしてくれました。
音も大切ですね。豊島園IMAXはかなり大きめの音量に設定されていたので、低音がずし〜んと響き、迫力満点でした。
豊島園で唯一の難は座席ですね。シートのクッションが悪い。古いんでしょうか。3時間近く座っているとおしりが痛くなりました。
IMAXは、川崎、辻堂も通ったのですが、どちらも109シネマズのカードがあるので、通常のIMAX料金でエグセクティブ・シートで鑑賞できました。
シートが最高なのは川崎ですね。幅もゆったり。3時間座るにはベストです。
辻堂は同じエグセクティブ・シートですが、幅がずっと狭い。座り心地が悪いわけでは決してないし、脚も伸ばせるし、まあいいのですが。
問題の画面ですが、これは単純な比較がむずかしい。
川崎は画像はシャープです。ただ、豊島園と比べると暗め。奥行き感も劣ります。音も抑えめに調整しているようですね。
辻堂は劇場自体の箱が小さい分、画面に吸い込まれるような感覚があります。
IMAXシアターの"immersive"な感覚は一番かもしれません。雨の中のシーンなどは一番それを感じました。
ただ、画像のシャープさでは川崎(そして言うまでもなく豊島園)に比べると物足りないです。奥行きも同様ですね。
川崎と辻堂、どちらがいいか。これは好みの問題かもしれません。画面の中の世界にすっぽり包まれるような感覚を重視するなら辻堂。シャープな画像とよりゆったりしたシートを求めるなら川崎かな。
次にHFR 3Dの比較。これは3箇所でしか観ていないのですが。
HFR3Dは、大画面の劇場がいいと思いました。私は行かなかったのですが、丸の内ピカデリーは良かったそうです。
六本木ヒルズTOHOシネマズでジャパンプレミアをやったシアター7は、すごい大画面で、まあ初めてみた感動もあったのでしょうが、その迫力に圧倒されました。
舞台挨拶をしたピーター・ジャクソンも、「素晴らしい劇場だ」と褒めていましたね。
ただ!残念なことに、劇場公開された時、このシアター7は「ワンピース」に独占され、
『ホビット』はより小さな箱
、シアター5に回されてしまいました。
シアター7の迫力は残念ながらぐっと落ちてしまって、改めて大画面でこそ発揮されるこの映画の魅力というものを噛みしめた次第です。
でも六本木ヒルズ、画面も音もいいですよね。
さて、今回の『ホビット』鑑賞体験、ダントツのワースト、ほんとに最悪だったのは、
新宿ピカデリーのHFR 3Dです。
もう金返せ〜の世界ですよ。ひどすぎ。何がひどいって、暗い!!とにかく暗すぎて、色もあせて見える。そして座席のシートの背もたれの角度が悪い。ものすごく首が凝りました。
画質もほんとにHFRかと目を疑う悪さ。そして3Dかと疑う奥行きのなさ。
どこをとっても最悪でした。
もっと早い時期なら大きな箱でも上映していたのでしょうか。大きな画面だったらもっとよかったのかもしれません。この映画は、IMAXで観てしまった者には、小さな画面はもう悲しくなってしまうほど迫力を欠いてしまいますね。1月も末に近かったので、ほんとのミニシアターみたいな箱でした。
でもあの暗さ、画質の悪さ、奥行きのなさ、なんなのでしょう。劇場の機材が劣悪なのでしょうか。
最後に2Dでの鑑賞。
川崎109シネマズの小さめの箱。でも、24fps2Dとはいえ、新宿ピカデリーのHFR 3Dの何倍もよかったですよ。
エグゼクティブシートだったから快適でしたし。ただ、ここは音が小さいです。この映画、もっと音量上げてほしい。
そして、今回の『ホビット』鑑賞の締めくくりは、六本木ヒルズTOHOシネマズ プレミアスクリーン 2Dでした。
ここはさすがにプロジェクターがいいんでしょうか、画質はとってもいいです。
もちろん、24fpsだと、48fpsに慣れた目には、やはりぶれが時折気になり、またあのばち〜っとフォーカスの合ったシャープな画像
と比べると、まあ、ブルーレイと比べたDVDの画像みたいというか、ある意味ほっとするような、見慣れた映画らしい画面だと言えましょうか。
これも好みでしょうが、慣れ親しんだほっとする画面づくりで観たい人は、2Dもいいのだと思います。特にこのプレミアスクリーンのようないい画質なら、文句ないですね。
まあ、高いけど。
でも高くても満足がいくと思わせるのは、ここの音響の良さでしょう。
前に『オペラ座の怪人』をここで観て、やはりこれもあちこちの劇場で何度となく観ていたわけですが、素晴らしい音に感動したおぼえがあります。
今回も、IMAXなどとはまた違った、特に頭上から包まれるような音の響きは素晴らしく、高い料金を払っただけのことはあると思わせてくれました。
長くなりました・・・。
トールキンとリチャード・アーミティッジという掛け合わせのおかげで、前回のThe Lord of the Ringsの第一部を遙かに上回る、劇場通いの日々でした。
LotRの時はフォーマットも一つだけ。もちろんスクリーンの大きさで迫力の差はあったとしても、劇場によって映画の楽しみ方がこんなに違うなんてことはありませんでしたよね。
今回の映画への反応が様々なのは、この多様なフォーマット、そしてそれも劇場によって異なってしまう体験、という不確定要素を抱えていて、映画そのものの評価を妨げてしまっているように思えるのです。
私はIMAX HFR 3D(特に豊島園)の素晴らしさに心から感動しましたので、ピーター・ジャクソン監督のチャレンジ精神にエールを送り、かつこんな画期的な作品の主役級としてリチャードを抜擢してくれたことに、ただただ感謝するのみです。
でももし誰かにとって唯一の『ホビット』体験があのひどい新宿ピカデリーだったらどうでしょう?あんなに暗い画面では、PJのこだわりは消えてしまって、アクションの躍動感も失われてしまって、映画としての印象、そして評価は大きく違ったはずです。
今回、日本での興業がイマイチだったので、第二部、第三部と、大きなそして画質のいいスクリーンでどれだけやってくれるか、不安がよぎります。
ワーナーさん、今度はもっとしっかり宣伝してくださいね〜!お願いします!
『ホビット』ロンドンプレミアのリチャード・アーミティッジ ― 2013/02/02 14:40
『ホビット』キャストインタビュー@アンダーソン・クーパー・ライブ+ちょっと笑える書状 ― 2013/02/03 13:22
エンパイア誌の「スマウグの荒らし場」からの写真 ― 2013/02/03 16:02
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『ホビット』の映画、第二部「スマウグの荒らし場」からの初めての写真がEmpire 誌に掲載されました!
トーリンじゃなくてビルボの写真だけど・・、まあ、仕方ないですね。これ、『ホビット』っていうタイトルの映画だから(一応)。
金貨の山にいるビルボ。マーティン・フリーマンたら"I'm Scrooge MacBaggins"なんて冗談言っています。あはは。MFっておもしろい。
リチャード
言葉も紹介されていて、「五軍の戦い」の撮影は10週間に及びそうだとのこと。
ひぇ〜、大変ですねえ。皆に英雄的な見せ場が用意されているってことですが、もちろん、なんといってもトーリン・オーケンシールドさまですよね。
空中では鷲とコウモリ(?え?)が戦い、もちろん地上でも大規模な戦いが繰り広げられるわけで、ピーター・ジャクソンの腕の見せ所になるだろうとのこと。
アンディ・サーキスは、LotRの時の「ペレンノール平原の戦い」なんて目じゃないって言っているようですよ。
ま、これは2014年の話でしょう。今年の12月の第二部の見せ場はスマウグとビルボの会話でしょうか。
Black Skyの公開は12月31日(?) ― 2013/02/06 22:18
Filmofillによれば、リチャード・アーミティッジが高校の教師役を演じる、Blak Skyの映画の公開は、12月31日になるらしいです:
え〜ん、『ホビット』第二部の「スマウグの荒らし場」を待つ長い空白を埋めてくれて、あわよくば、ジャパン・プレミアに二回来日?なんて思ったのですが・・・
これじゃ無理だわ〜。(×_×)
まあ、この映画、あまりテーマ的にも食指は動かないんですけどね。
ところで、リチャード、LAにいたようなので、おそらく新しい映画の仕事の交渉かと思われます。気になりますねえ。次の仕事。
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