明けましておめでとうございます2016/01/01 15:29

リチャード・アーミティッジを愛するみなさま、明けましておめでとうございます。

旧年中は大変お世話になりました。本年も、一緒にリチャードを精一杯応援していきたいと思います。
何卒よろしくお願い致します。

Twitterで拾ってきた写真で恐縮ですが(RAbloggerさんがアップしていたものを頂戴いたしました)すてきなリチャードを愛でつつ、2016年が平和で穏やかな年となることを祈念したいと思います。





1月3日は J.R.R.トールキンの124回目の誕生日2016/01/02 12:14

2016年1月3日は、J.R.R. Tolkienの124回目の誕生日です!

この日には、世界中のトールキンファンは、夜9時におのおの好みの飲み物を掲げ、
'The Professor!' と唱和することになっています。
みなさまもどうぞ!

さて、トールキンという作家について、いつももっと語りたいと思いつつ・・・なのですが、今日はトールキンの使った'dwarves'という語形についてちょっと。


リチャード・アーミティッジが演じた「ドワーフ」、英語では’dwarf’ですね。’Dwarf’の複数形は、標準英語では’dwarfs’と’s’を付けるのですが、トールキンは’dwarves’という形を使っています。

もちろん映画でも複数形は’dwarves’が使われています。リチャードって、’dwarves’でも

’elves’でも’-ves’という部分をすごくはっきり発音していて、私的にはすごくそこがツボでした。(^o^)


トールキンは、英語でloaf- loaves, calf- calvesとなるパターンに引きずられて’dwarves’という形を使ったようですが、彼らしいと言うべきか、これを正当化すべく、自分の作品の中の’dwarf’という種族は、本来彼らが属している世界では違う名前を持っていて、’dwarf’というのは単なる翻訳語にすぎないのだから、自分の作品世界におけるこの種族の特異性を示す一種の専門用語として、’dwarves’という形をあえて使うのだ、と述べています。


さらにトールキンは、こんな面白い理屈をこねています。現在の’dwarf’という言葉は、時代を遡って古英語では’dweorg’だった。しかしこの古英語’dweorg’の複数形’dweorgas’は、

’dwerwhes, dwerwes, dwerows, dwarrows’といった形に発展した。だから、’dwarf’の「歴史的に正しい」複数形は’dwarrows’なのである。自分はいっそ単数形も’dwarf’ではなく

’dwarrow’ (‘dwarrows’という複数形から’s’を取り除いて逆成した単数形)を使えばよかった、と言っているのです。


ちなみに、トールキンはこの’dwarrow’という形を’dwarf’の代わりに使うことはしませんでしたが、’dwarrow’を『指輪物語』の中で使っている例があります。’Khazad-dûm / Moria’の「西方語/共通語」の名称として’Dwarrowdelf’ を使っているのです。

トールキンの『指輪物語』は、「編者・翻訳者」であるトールキンが、中つ国の「西方語/共通語」(Westron/Common Speech)で書かれた写本を編纂・翻訳したものだという設定になっています。

’Khazad-dûm’はドワーフ語の名前、これがエルフ語では’Moria’となるわけですが、「西方語/共通語」では’Phurunargian’となります。『指輪物語』の作品中、ドワーフ語やエルフ語の名前は「翻訳」されず、そのままの形で登場しますが、「西方語/共通語」は現代英語に

「翻訳」されるので、’Phurunargian’は’Dwarrowdelf’と翻訳された、ということになるわけです。


jadeさまが(下のコメントで)教えて下さった大英博物館のツイートに載っていた写真です。

リチャード・アーミティッジ演じるトーリン・オーケンシールド王がしたら似合いそう。