『るつぼ』のポスター@Old Vic2014/06/02 21:30

リチャード・アーミティッジがジョン・プロクター役を演じる『るつぼ』が、もうすぐ、ロンドンOld Vic劇場で幕開けです!(6月21日から9月13日まで)

それに先立ち、Old VicのHPでポスターが発表されました。♥♥♥


アーサー・ミラーの原作で、ジョン・プロクターが登場する時、こう描写されています:

「プロクターは三十代半ばの農夫である。彼は待ちのどの一派にも組する必要はなかった。しかし、彼が偽善者に対して鋭い、きびしい態度をとっていたことを暗示する証拠はある。たくましい体をしており、冷静で、簡単に人の言いなりになる男ではなく、特定の一派への指示を拒否すれば必ず深い怨恨を買うような人物であった。プロクターの前では、愚かな者はすぐに自分の愚かしさを感じ取った。したがって彼のような男は、ともすれば他人の中傷を受けがちであった。」
                     (アーサー・ミラー『るつぼ』倉橋健訳、ハヤカワ演劇文庫)

コメント

_ jade ― 2014/06/05 23:44

_ jade ― 2014/06/06 21:47

北海道の気温が体温より高くなったと思ったら、今度は日本中大雨です。東京地方も梅雨入りしました。

さて、DoS で最も手が掛かった場面の一つだという、川下りの場面のボンブールの樽が次々と飛び跳ねて行く場面をどのように作ったのかを、Weta のデジタル・チームが明かしてくれました。これって、特典に入るかな?

http://www.theonering.net/torwp/2014/06/04/89820-see-how-weta-digital-animated-bomburs-bouncing-barrel/

_ grendel's mum ― 2014/06/06 21:54

jadeさま、

北海道は37℃でも湿度が低いからそれほどに感じなかったそうです。暑さの不快感って、気温より湿度よね。
梅雨入りでこれから嫌な季節ですねえ。

あの川下りのボンブールのところ、ほ〜んとに楽しかった。これからメイキング、見てみま〜す。

_ jade ― 2014/06/06 22:11

確かに湿気は身体が参る要因ですよね。

ところで、ここの表題と関係ない話題ばかりですみませんが、束教授の手書きの手紙で署名入りの両面2枚(計4ページ)がオークションに出ています。日付はありませんが、内容から1956年ごろのものと思われます。以前にクリスティーズに出ていた2組の一つだそうです。
18日までオークションです。

http://www.tolkienguide.com/modules/wordpress/archives/392

_ Emma ― 2014/06/08 02:12

gmさま jadeさま

37度。華氏では100度近い暑さですね。
確かに湿度が低いと汗が一滴ツツーと落ちるだけ。乾燥しすぎで漆器類が割れてしまう北加での経験です。州都でHeat wave、連日100度超えが10日ほど続いたとき、駐車場のアスファルトが靴底に付くかと心配なほど柔らかったですよ。
中西部、快晴の午後、網戸から涼しい風♪ ですが、半袖でくしゃみ。長袖はおりなさいよ!と自分に突っ込みを ははは

関東地区は梅雨入りとか。体調に気を付けてくださいね。

蒸し暑い日本の夏が苦手のSootyさま、すでにUKのはず。まもなく開幕するリチャードのJohn Proctorご覧になれますね。
リチャードがいつかUSの舞台で再演してくれますように、と希望というか夢です。NYC公演なら絶対見に行きます。

_ Sooty ― 2014/06/08 02:35

Emma さま、皆様

ご無沙汰、大変失礼しております。

先月、東京のすまいへ戻った時キャビネの中で倒れているマトリョーシカ人形の数をかぞえ(あ〜やっぱり震度4だったのね)(実家からもらってきたTVいちばん心配したけど無事でよかった)などチェックを入れていました。今回はイギリスへ戻ると同時に東京、というか北海道まで夏日続きで、自分て本当はすごく運のいい人生送ってる……!?と感じています。こちらも洪水だ何だと色々ありましたが、今は穏やかな晴天、蒸し暑さはなく、平和です。

The Crucible は7月1日にロンドンへ観に参ります! 予習の続きをしなくては。しっかりご報告できるよう、体力の回復とキープにもがんばります。

_ Emma ― 2014/06/08 09:33

Sootyさま

おお、無事にUKへおもどりになられたのですね。そうです、ご自分なりのベストの体調維持は大事です。心身の疲れをやすめつつ、観劇に備えるべし! 報告を今から楽しみにしております。
8月下旬にはgmさま、まあちゃん二人組が毎日劇場通い!ロンドンオフできるとよいですね。
予習、脚本は短いですし、以前大学版をご覧になっておいでですもの、心配はないかと。
素人批評で突っ込むことは極力控えますので、是非観劇報告なさってくださいませ!そもそもリチャードのロンドン公演を見に行かない私には何も言えないし、少々USの歴史と文化に詳しいとは言え。なんだか自分にくぎ挿してる感じです ははは

_ jade ― 2014/06/08 16:05

Sooty さま

確かに運が良いですね。地震も猛暑もうまくかわせたなんて。
こちらは猛暑の後は大雨で、この数日で6月一ヶ月分が降ってしまったとのことです。気温も下がりましたが、湿気はどうしようも無いですね。昨夜は寒くて思わず綿毛布と夏布団を引っ張り出しました。その前は、扇風機回して寝ていたというのに。
昨夜は大雨のせいで、BSが途中から映らなくなりました。(´Д` ) お陰で、ジェレミー・ブレットのホームズの最後を見られませんでした。BBCのSHERLOCK に合わせて、同じ原作の見比べを放送してくれていたのです。

ここで真っ先に舞台を見に行かれるのですね。ご報告楽しみにしています。

_ grendel's mum ― 2014/06/08 22:36

Sootyさま

梅雨の日本と違って、イングランドの6月は最高に気持ちいいですものね、ああうらやましい。
7月1日にThe Crucible行かれるんですね!\(^O^)/
レポ楽しみに待ってます!!劇場の様子なんかも教えて下さいね。どこの席ならオペラグラスなしでリチャードが見えるかとか。
まあ、私、出遅れたからちょっと離れた席しか取れなくて、やっぱりオペラ必要だろうなあとは思うのですが。
生身のリチャード、その肉声、うわわ、楽しみですね!

jadeさま、

え〜、昨夜そんなすごい雨だった?私の家のあたりは大した降りじゃなかったです。地域によってずいぶん違うのね。
あ〜あ、夏に水不足にはならないでしょうけど、ほんとに天候不順、どうなっちゃってるんでしょう。肋骨に響きそうですね、お大事に。

Emmaさま、

Emmaさまには、あの戯曲の歴史背景などの解説していただいて、記事にしたいなと思っていたのでした。気軽に思いついたことを何でも構わないので〜。
Sootyさまをはじめ、これから観劇する者の予習の一環として・・・あくまでもご負担にならない簡単なもので結構なので〜。

_ まあちゃん ― 2014/06/09 05:02

こんにちは!

関東圏はすごい雨だったそうで。。。大丈夫でしたようですが、今後もお気を付けくださいね!(体調管理も。私も湿度は苦手です)

Sootyさま
7月1日ですか!楽しんできてくださいね!^^

ところで。。。予習。。。しない予定なんですけど。。。^^; するほうが良いかしら?子供が夏休みに入って、The Crucibleのインタビューも見てませんしで、するなら行きの飛行機の中かも!?状態なんですが。。。明日から午前だけサマーコースに行くのでちょっとは自分の時間ができると思う反面、たった3時間半しか行かないので家事して終わりのような。ハムレットもあと2時間ちょっとなのに~!

_ Emma ― 2014/06/10 01:22

gmさま

先日お二人と、まだRAに開眼間もない以前からの友人へメールでこぼして、そのあとは作品の背景は気にしないことにしておりました。ふぎゃ~~とわめいて、あとはさっぱり 苦笑 その節はおつきあい、ありがとうございます。

作品の時代設定はUS独立前のマサチューセッツ州セーラムでの魔女裁判(1692-93年)ですが、まだ植民地時代の政治体制、およびピューリタン移民の土地柄ゆえ、教会の指導者が住民の倫理のみならず生活規範にたいしてもたんに指導者以上の権威を行使。
現在の三権分離には無縁で、Theocracy,つまり教会の指導者(牧師)が裁判の判決を下しています。法を預かる人たちも、その上にいる植民地を治める人たちも事なかれ主義で判決にさからいません。
これが劇の最後ごろ、John Proctorが告白する、いや告白を取り下げる、と悶々とするあたりに関わる登場人物たちの背景です。
権威をふりかざす偽善的で自分の教育が自慢でしかたがないパリス牧師は劇の前半から大活躍。いや~むかつくキャラです 怒

現代人の私たちには奇異な「悪魔か霊につかれた」子供たちの行動で被告がウイッチ・クラフトをしていたとの罪が判断される、ってなんともはや、ひたすら恐ろしいです。
集団ヒステリーみたいなものでしょうかね。この劇では首謀者アビゲイルが彼女の思いを遂げるべく村の子供たちを操っているわけです。
Peoples Temple、Waco他、20世紀のUSでも宗教の集団行動で怖い事件が起きましたので、恐怖におののく子供たちを操るのは悪智恵の働くアビーには簡単だったことでしょう。

劇の最初ごろにでてくる森の中で少女たちが裸でダンスをしていたところへアビーの伯父のパリス牧師が現れ、一連の告発のきっかけになった事件。当時の教会ではダンスは異教崇拝につながるという理解で禁止。
ピューリタン移民の信仰は新教の英国国教会から派生分離し他グループや大陸の改革派(カルヴァン派)の教えが入っていたりします。
教会統治の制度はCongregationism、このため牧師の採用や報酬を教会信者による投票で決めています。劇の最後にパリス牧師を追い出すことを採決したり。万歳!
カルヴァン派の当時の教会は勤勉さを大事にし、華美な建物や儀式には反対。いわゆる讃美歌もダメで、詩編をメロディに乗せて歌うのみ。英国国教会の祈祷書もダメ、他いろいろダメなこと多し。
日曜日の礼拝中に笑ったせいで教会籍剥奪とか。(そりゃ不謹慎な行動ではあるけれど)

安息日(キリスト教では日曜日)には移動の距離が決まっていたり(旅行はダメ)仕事をしてはいけないという教えを無視してJohn Proctorは畑仕事をするので文句言われてます。
お友達のお爺さんが、「黙っているだけで他にもやってるよ」と肩をもってくれますが、この弁護士顔負けに自分の権利に詳しくなっているお爺さんの言動、なかなかです。

そのお爺さん相手にいろいろ所有権争いをする大地主(この魔女裁判で一番得をした人)のやり取り、これはセーラム周辺で当時土地の取得、拡張他でもめていたそうで、この劇にも大事な背景として描きこまれています。
処刑された被告の土地は没収され、大地主、金持ちが買い取ってさらに太る仕組み。この金持ちは彼の娘が村人を魔女狩りで責めるとき、娘が役に立つ、と喜ぶ発言をしていますが、彼は被害者の農地を手に入れる算段をしているわけです。
劇の後書きに言及されている、魔女裁判が20年近く後に翻され、被害者と家族へ金銭的な補償が行われたことと、皆が被害者たちに同情的ではなかったとあります。被害者たちから奪って太った人たちには良心の呵責はなかったのでしょう。

以上が劇の政治、宗教、経済、法治の背景ダイジェストですが、この上に作者自身が戦後のUSで巻き込まれた赤狩りをかぶせています。
ウイッチクラフトをすると責められた人を共産主義信奉者もしくはシンパ、と重ねています。
仕事他の仲間からの告発を恐れていた人々。政治家、芸能界をまきこんだRed scare。その結果、戦後USではFBIとCIAの情報収集能力が激減して国益を損なったそうです。ごく最近、戦後赤!と糾弾されていた人々が実際に旧ソ連シンパだったケースも多かったと報道されていました。日本の戦後ではレッド・パージと表現?これもでも集団ヒステリー現象の恐怖ですね。

自由を謳歌するUSでも時折烏合の衆扇動で政策はおろか法律さえも右から左、また右へと揺れて恐怖ですが、世界各地、21世紀の現在もこの作品が取り上げているメッセージは身近な恐怖。未だに世界で繰り返し上演されるわけですね。

_ grendel's mum ― 2014/06/10 11:14

Emmaさま

うわ〜、早速にありがとうございます!!≦(._.)≧

記事にさせていただきますね!

まあちゃん、

この作品は予習しておいても損はなさそうですよ。戯曲自体もとっても短いし。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
Richard Artmitageのイニシャルを記入してください。アルファベットの大文字二文字です。

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://ympetre.asablo.jp/blog/2014/06/02/7333798/tb